サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)は、アメリカやカナダで毎年祝われる「感謝祭」です。
この日は家族や友人と集まり、自然や食べ物、そして支えてくれる人たちへの感謝を伝える特別な日とされています。
アメリカでは11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日に行われます。
クリスマスと並ぶほど大切な祝日で、多くの人が実家に帰り、家族全員で食卓を囲むのが習慣です。
この記事では、サンクスギビングが「何に感謝する日」なのか、そして「なぜ七面鳥を食べるのか」など、気になるポイントをわかりやすく解説します。


サンクスギビングの起源と歴史
サンクスギビングの始まりは、今から400年以上前の17世紀初めにさかのぼります。
1620年、イギリスから新しい土地を求めて北アメリカへ渡った人々(ピルグリムと呼ばれます)は、慣れない環境で食料も少なく、最初の冬は飢えや病気でたくさんの命を失いました。
そんな中、現地のネイティブアメリカンが農作物の栽培や狩りの方法を教えてくれたおかげで翌年は豊作となり、無事に生き延びることができたのです。
その感謝の気持ちを込めて、ピルグリムとネイティブアメリカンが一緒に祝った食事会が、最初のサンクスギビングといわれています。
この出来事が、現在の「感謝祭」という祝日へとつながっていきました。
サンクスギビングは何に感謝する日?
昔は「豊作=自然や神への感謝」が中心でしたが、
現代ではもっと広く、日常生活の中で感謝したいもの全てが対象になります。
感謝するものの例
- 自然の恵みや食べ物
食べ物があること、作物が実ることへの感謝。 - 家族や友人
健康で一緒に過ごせること、支えてくれる存在への感謝。 - 平和で安全な日常
無事に一年を過ごせたことや、生きていること自体への感謝。
感謝の伝え方
アメリカでは、サンクスギビングディナーの前に家族一人ひとりが「自分が感謝していること」を言葉にする習慣があります。
たとえば、
- 「家族が元気でいてくれることに感謝」
- 「新しい友達と出会えたことに感謝」
- 「仕事や学校で頑張れたことに感謝」
このように声に出して伝えることで、普段はなかなか言えない感謝の気持ちを再確認することができます。
サンクスギビングで食べる料理

サンクスギビングといえば、豪華なディナーが欠かせません。
代表的な料理には、それぞれ意味や歴史が込められています。
ローストターキー(七面鳥の丸焼き)
サンクスギビングの象徴的な料理。
昔は食べ物が貴重で、七面鳥のような大きな鳥を家族で分け合うことが「豊かさ」の象徴とされていました。
現代でも、この一皿が食卓の中心です。

スタッフィング(詰め物料理)
ターキーの中にパンや野菜、ハーブなどを詰めて焼き上げる料理です。
具材や味付けは地域や家庭によってさまざまです。
マッシュポテトとグレービーソース
マッシュしたジャガイモに、ターキーの肉汁から作ったソースをかけて食べます。
濃厚な味わいがターキーとの相性抜群です。
クランベリーソース
ターキーに添える甘酸っぱいソース。
味のバランスを整えるだけでなく、赤い色が食卓を華やかにしてくれます。
パンプキンパイ
デザートとして食べられる、秋の収穫を象徴するスイーツ。
かぼちゃにシナモンやナツメグなどのスパイスを加えて焼き上げます。
収穫への感謝を表す意味も込められています。

サンクスギビング当日の過ごし方
家族で集まる
サンクスギビングは家族で過ごすことが最優先。
遠方に住む家族も帰省して、大人数で食卓を囲みます。
アメリカではこの時期、空港や道路が一年で最も混雑するといわれるほどです。
フットボール観戦
アメリカではサンクスギビング当日にアメリカンフットボールの試合を見る習慣があります。
食事をしながらテレビ観戦を楽しむ家庭も多いです。
感謝を言葉にする
家族や友人と食卓を囲みながら、一人ひとりが「感謝していること」を伝え合います。
これはサンクスギビングならではの温かい時間です。
サンクスギビングデーとは?何に感謝して何を食べる日なのか【まとめ】
- サンクスギビングはアメリカやカナダで行われる感謝祭
- 起源は1621年、ピルグリムとネイティブアメリカンが初めての豊作を祝ったこと
- 現代では「自然」「家族」「日常の幸せ」など、身近なものすべてに感謝する日
- 七面鳥やパンプキンパイなど、秋の恵みを象徴する料理を食べる
- 家族や友人と感謝の気持ちを分かち合い、絆を深める行事
サンクスギビングは、ただごちそうを食べるだけの日ではなく、
自分の周りにある幸せを見つめ直し、それを言葉で伝える大切な日です。
どんな小さなことでも「ありがとう」を伝えることで、家族や友人との絆がさらに深まります。